王子温泉

臨海産業道路沿いに立つ郊外型ショッピングモールに隣接した住宅街、一般家屋に紛れるかのように浴舎が佇んでいます。
バスが走る道から2mほどの細道をわずかに入ると、モルタルの壁、屋根の湯抜き、タイルが貼られたひさしをもつ建物が見えてきます。




引き戸を開けると、左手に番台、右手に木製の脱衣棚が並びます。時間の経過を重ねた木の床は隅々まで掃除が行き届いています。




ガラス引き戸を開けると中央に浴槽、左手に洗い場が配置されています。浴槽は2槽に分かれ、広い浴槽に太いパイプから湯が供給されています。狭い浴槽は適温です。湯は褐色で、檜臭が鼻腔に届きます。滑らかな印象が肌を潤します。




浴槽は細かいタイルが貼られ、温泉成分がタイルの色を変えているようです。浴室の壁にもタイルが貼られています。



浴室にも、脱衣所にも、傷心さえそっと癒す空気が満ちています。追われる毎日をしばらくは忘れることができました。


王子温泉
大分市王子中町8-27
097(532)8438
ナトリウム-炭酸水素塩泉
50℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
380円
16:00~22:00
休:土曜日
2014/3/9